ボストン旅行&キャリアフォーラム

10月の半ばの話になるけど、ボストンキャリアフォーラムがてらボストンに行ってきた。

ボストンキャリアフォーラム(BCF)というのは、「約1万人参加の世界最大の日英バイリンガルジョブフェア」・・・だそうな。
MBAでも、卒業後の日本企業への就職や、外資系企業の日本オフィスでの就職を目指す人はほぼ参加するイベントである。
僕は、求職側ではなく、会社のバイトで「採用側」として行ってきた。というか、それを口実にボストン観光に行ってきた。

就職イベントは就職活動中の学生以来だったけど、割とそのままの雰囲気だった。
ボストンに7-8千人もリクルートスーツの日本人がブース巡りをしている光景はだいぶ異様で、「何も海外大学まで行ってリクルートスーツを着せられなくても・・・」と思ってしまう。

自分は採用側として、ブースに来た学生に会社の簡単な説明をしていた。
基本的自分の会社のことは好きなので、普通に話をしているだけの非常に楽ちんな役割で楽しかった。「色んな人が日本から海外に留学来ているんだな〜」と見ていた。

こういう前途有望そうな若者を前に、もしアドバイスとかを求められたら、何て言葉をかけようか、ほんとに難しいなぁ思うのだけど、自分の中で記憶に残りそうなことを少し。

「海外の大学に進学したことは、御社を受けるにあたって有利ですか?」 と聞かれたときのことで、どう答えるか迷った挙句にこんなことを言った気がする。

「海外の大学いいたこと自体は、それほど有利ではないと思う。けど、海外の大学に行くということは普通ではない経験だから、自分がどういう風に考えてそうしたのか、そうしてみて自分についてや世界について何が分かったのか、というストーリーを考えてみればいいと思う。きっと何か自分特有の動機や背景があって、人とは違う考えや学びがあるはずだから、そこをきちんと自分の中で整理して説明できるといい印象なんじゃないかな」 みたいなこと。

場面は変わるけど、近所のカリフォルニア州立大学バークレー校の日本人との交流会でも、日本人の学部4年生に、
「内定をもらっている日本の大企業(海外志向でグローバルな業界リーダー)に行くか、アメリカで小さいところに就職してキャリアを積みあげるか、どっちがいいと思いますか?」 って聞かれた。

もちろん一つの答えはないし、難しい選択だなぁと思った。考えたのは、如何にしてこの子は将来本当に情熱をもってやりたいことが見つかるだけの自由なマインドや積極性を保ちつつ、かつそこへの転身ができる現実的な自由度(=選択肢)を確保するのか。
結局質問にはまともに答えられなかったけど、そういうことも考えて決めればいいかもなぁ、とか言ってたはず。

自分自身は日本の高校・大学だし、ほとんど1つの会社でしか働いたことがないから経験から多くは語れない。それでも、スキル的に大きく成長できる環境、キャリア選択の自由度が高い時期や境遇、情熱を持っていた仕事やそうでもない仕事を経験して、それについて肯定的に捉えているので、そういう立場を目指すのも悪くないよ、とバイアスのかかった意見ではあるが実感を伴う意見を持っている。
(大体の人は自分の来た道や選択を肯定的に勧めるものだと思うけど)
いずれにせよ、視野が狭くなったり、追い込まれた選択しかなくなる状況はもったいないと思うので、いずれにせよ積極的な選択ができるように意識・行動を保つのがいいと信じている。

分かりにくいかな。。


まぁそんなことを考えつつ、ボストンの街を家族で観光した。
秋が深まる前のボストンは意外とまだ暖かく(10月半ばだから)、チャールス川沿いも想像以上にいい感じで、街のちょっとヨーロッパ的な古いテイストも好きだった。この気候のときだけ住んでもいいなぁ、と思った。


PS 実はBCFに最も多くの参加者は日本のトップ私学から来てたりして、なんでわざわざこっちに来ているのか説明つかない事情の人も結構いた気がするけど、そういう「やる気」が企業に伝わるんでしょうかね。