愛しのセブンイレブン

冬学期に Electronic Business という授業を受けている。
インターネットをメインに情報技術がビジネスをどう変えているか、というテーマでケーススタディをやっていく。

データを活用したヘルスケアのベンチャーや、クラウドコンピューティングSaaS、デパートvsオンラインストア、などなど、テーマも面白く、教授の調査、分析、洞察、授業の進め方もしっかりしているので、刺激のある授業である。
何人かの友人も、今季で一番面白いと言っている。

最初の方の回で取り上げたケースは、セブンイレブン・ジャパンであった。

当然、僕がクラスで一番頻度の高いユーザーなので、授業内では消費者の視点からセブンの便利さを語る。

授業の切り口は、
-セブンの情報管理システムと、組織がその情報をどう活用して実行に落とすかといった、ITと属人的オペレーションの融合のすごさ

  • 在庫補充、配送を完璧にこなすサプライヤー・パートナー会社との連携の固さ (仕組み的な固さと気持ち的なつながり)
  • 物理的なロイヤリティ(顧客の愛着度)を如何に強固にしているか。またそこから、いかにオンラインでのロイヤリティにつなげているか

という構成で、具体例や詳細な仕組みなど、よく取材しているなぁ、という感じ。
「Tuna onigiri が売り切れてから、Plum onigiri が売れ出すってことは・・・」とか、「GooTa の新商品サイクルが・・・」とか、懐かしい言葉が並ぶ。

でまぁ、そういうわけで、授業内では僕はとにかく如何にセブンが便利かってことを力説してた訳なんだけど、
そうしてる間に、眼前には渡米前に毎日通いつめた新富町セブンイレブンが浮かび、「あぁチーズケーキ食いてぇ」「カップラーメン食いてぇ」「ジャンプ読みてぇ」と、ホームシックが渡米してマックスに達してしまった。
たかが「雑貨屋」でこれほどホームシックになるなんて、これが「物理的なロイヤリティ」ってやつか、と、消費者としてひたすら感嘆した。

あと小ネタを2点。

生徒も日本にかなり興味がある - 冬休みに30人ほどの大部隊で日本旅行をした同級生たちも、日本の面白さを語るし、他の生徒もこころなしか興味深げにセブンの提供するショッピング・エクスピリエンスとオペレーショナル・エクセレンスに耳を傾けていた気がする。まぁ日本が「特異な進化を遂げた」と見るか、「情報と組織行動とロジスティクスの融合ではアメリカより進んでいる」と見るかは分かれるかもだけど、少なくとも人の興味を引く要素がふんだんにある、ということが嬉しかった。

ストッキングが男性に売れる:先生の話として、POSを分析すると、夕方に男性にストッキングが売れるらしい、と。
もちろん、日本にそっちの趣味のオジサマが溢れているわけではなく、妻のために買って帰る夫たち。
生徒がそこで、「隣で生理用品も売ったらいいのに。これも旦那が妻に言われて買わされるものでしょ」
先生、「あるのかなー。そこまでは調べてないなー」
僕、「あ、はい、それあります。なんせ僕も妻に買わされてますから、よく知ってますよ
ちゃんとウケた。